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波動場の表現方法

1次元。f = f(t)

地震学で一般的に用いられるゆれの表現方法。ある場所でのゆれの様子がわかる。

1次元の地震波伝播
2014年11月22日 長野県北部地震を宮城県柴田郡川崎町(Hi-net:N.KWSH)で観測した地震波形。ゆれる速度の上下動成分に0.1Hz-2Hzのバンドパスフィルタをかけたもの。

2次元。f = f(x, t)

地震波の伝わり方を見る表現方法。P波やS波の伝播速度がわかる。多観測点の存在で可能となる表現方法。

2次元の地震波伝播
2014年11月22日 長野県北部地震を様々な震央距離にある観測点で捉えたもの。

3次元。f = f(x, y; t)。2次元空間 + 時間

地震波のエネルギー伝播の表現。各観測点におけるある時刻のエネルギー分布をマップにプロットして、異なる時刻の画像を繋げて動画にしたもの。動画にすることで空間+1次元の表現が可能となる。

2014年11月22日 長野県北部地震のエネルギー場の時空間分布(周期0.5Hz-1Hz)。

3次元。f = f(x, y; t)。2次元空間を3次元表示 + 時間

各観測点での地震波エネルギーを立体的に表示することで、3次元空間を伝播する地震波のように表現することができる

2014年11月22日 長野県北部地震のエネルギー場の時空間分布(周期0.5Hz-1Hz)。POV-Rayを用いて可視化。

4次元。f = f(x, y, f; t)。3次元データ + 時間

各観測点での周波数ごとのエネルギーを高さ方向に表示し、動画として時間情報を追加したもの。様々な周波数でのエネルギー伝播を同時に把握することができる。長い経過時間のところで余震が何個も発生しており、余震は高周波のエネルギーをもっていることがわかる。

2014年11月22日 長野県北部地震の周波数スペクトルの時空間分布。POV-Rayを用いて可視化。

4次元。f = f(x, y, z; t)。3次元データ + 時間

各観測点では、上下・東西・南北の3成分のゆれ方を記録しているため、3つを合成することで3次元のゆれの軌跡(粒子奇跡:パーティクルモーション)を計算することができる。この動画では特にレイリー波のゆれ方がよくわかる。Google Earthでの表示なので、見たい場所・角度を自由に動かせる。

2007年9月12日 スマトラ島沖地震でのゆれ方の軌跡。Google Earthを用いて可視化。

使用したデータ

このページで用いたすべての地震波データは、国立研究開発法人 防災科学技術研究所が管理・運営する高感度地震観測網Hi-netの記録を使用させていただきました。

おしらせ

  • 地震学会@オンラインで発表しました。
  • 共著論文が出版されました。
  • JpGU-AGU Joint Meetingで発表しました。

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