爆発的噴火の規模は予測できる!?

火山の爆発的噴火の規模はどういう要因で決まっているのでしょうか? 爆発的噴火に伴って発生する地震(爆発地震)を調べると,噴火規模が噴出口半径に大きく依存していることが分かります.噴出口半径は火山ダイナミクスの重要なパラメータです.


図1.噴出口が開くと高圧のマグマが急激に上昇し大気中へ噴出します.その結果,鉛直下向きの反作用の力が火山体に働き,地震波が励起されます.この力は,噴出口断面積とマグマ溜まりの圧力の積に比例します.

   

図1.                 図2.

図2.爆発地震のマグニチュードと噴出口半径の関係.観測データ(赤丸),理論(マグマ内の圧力10-100hPa)とも,マグニチュードは噴出口半径の自乗(噴出口断面積)に比例して大きくなっていることが分かります.

参考文献:

Nisihmura, T., Source mecanisms of volcanic explosion earthquakes: Single force and implosive sources, J.Volcanol. Geotherm. Res., 86, 97-106, 1998.

Nishimura, T., Source parameters of volcanic eruption earthquakes at Mt. Tokachi, Hokkaido, Japan, and a magma ascending model, J. Geophys. Res., 100, 12,465- 12,473, 1995.

Nishimura, T., and H. Hamaguchi, Scaling law of volcanic explosion earthquake, Geophys. Res. Lett., 20, 2,479-2,482, 1993.